3月15日は「天赦日」と「一粒万倍日」、さらに「寅の日」の3つが重なる「吉日」です。
天赦日は、「暦注下段(れきちゅうげだん)」とも呼ばれる日々の吉凶を表すものの中で最上の吉日とされる日です。暦注には上段、中段、下段があり、天赦日は下段に書かれていたことから、「暦注下段」と呼ばれます。ちなみに、暦注の上段には日付や曜日、二十四節気(にじゅうしせっき)、七十二候(しちじゅうにこう)といった年中行事が、中段には北斗七星の動きと十二支による方位の組み合わせによる日々の吉凶を判断する「十二直(じゅうにちょく)」が書かれています。
八百万の神が天に昇り、天が万物を許すとされる日で、何をするのにも良いとされています。特に、入籍や結婚式、結納、開業、引越し、契約などをするのに向いているといわれています。
季節によって日にちが変わり、立春から立夏までは「戌寅の日(つちのえとらのひ)」、立夏から立秋までは「甲午の日(きのえうまのひ)」、立秋から立冬は「戌申の日(つちのえさるのひ)」、立冬から立春は「甲子の日(きのえねのひ)」と決まっています。そのため、該当する日にちがとても少なく、2024年は3月15日の他、1月1日、5月30日、7月29日、8月12日、10月11日、12月26日の7日しかありません。
3月15日は天赦日に加え、一粒万倍日も重なっています。一粒万倍日は、干支の組み合わせで吉凶を占う「選日(せんじつ)」の一つです。一粒の籾が何万倍にも実る稲穂になるおめでたい日とされ、どんなことをするのにも良いとされています。特に、仕事始めや開業、入籍、結婚式、引越し、貯金を始めるのに最適。また、この日に始めたことは、良い成果をあげられるともいわれています。ただ、この日に始めたことは何万倍にもなるため、借金やものを借りることは御法度。また、人の悪口や悪い行いをすると、それらも大きくなって返ってくると考えられています。
一粒万倍日自体は年間60日ほどあり、それほど珍しい吉日ではありません。ですが、一粒万倍日と天赦日が重なるのは、2024年の場合は1月1日、3月15日、7月29日、12月26日のわずか4回のみ!
さらにこの日は、寅の日が重なっているのもポイントです。寅の日は、昔から親しまれている吉日の一つ。日付には十二支が割り当てられているのですが、寅の日は中でも金運に縁があるといわれる吉日です。その理由は、寅が黄金色でしま模様であるから。また、虎は財福の神様と知られる「毘沙門天(びしゃもんてん)」の使いとされているためです。
一粒万倍日と天赦日が重なる3月15日は、どんなことをするのにもいいとされる日です。さらに、金運と関係の深い寅の日が重なっているため、お金に関することを始めるのが良いとされています。